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タイでの転職活動

海外での転職と聞くとハードルが高そう・・・と考えるのは普通である。日本ではないところで、職を変えるのだから無理もないことだ。はたしてそんなに実際のところはどうなんだろう?

実際に僕が体験したことをまるまる書き綴ろうと思う。

目次

辞めることを決意した日

そもそもタイに来るきっかけとなった会社は、ゴリゴリのIT系でネチョネチョなベンチャーだ。タイには来たもののタイ人と仕事をするわけでもなく、ひたすら内にこもりパソコンで作業をしていた。正直将来どころか、一寸先の未来すら見えていなかった。この分野において特段飛び抜けたスキルをもなく、バンコクで仕事を始めた段階でこの先の身の振り方をひたすら考えていたほどだ。

実はこのモンモンとした状態は僕だけではなく、同僚も同じだった。1年が経過しようとしたころ、同じチームの同僚も僕と同じタイミングで会社を抜けることを決断。4人それぞれがバラバラの道だ。自分で事業を起こそうとする者、日本に帰る者、ただただ辞める者・・・思いはそれぞれ。

そして僕が選んだ道は「タイでの転職」だ。退職・転職はものすごいエネルギーを使うため、なかなか腰が重いものだが、ここは日本ではないのんびりもしていられない。VISA問題があるので、切れる前に決めなければ手続きがややこしくなるうえに、一旦国外へ出なければならない。

辞めることを伝えた日から、お尻が決まったので冷や汗まみれで動き始めた。

転職の一歩

部屋にこもって仕事していた僕は外界に知り合いなどいるわけもなく、コネなど皆無。1か月後に辞めるのに、この状況は非常にまずい。仕事に身が入るはずもなく、どうしようか考えていた。しかし、転職に関しては日本もタイも大枠としては変わらないことに気づく。

転職エージェントを利用するのだ!まず大手2社と中小1社に登録してみた。求職者の情報を吸い上げたエージェントがマッチする企業をピックアップ。エージェントのフィルターを通した求人なので、そこそこの確度でマッチする。的外れな求人はこないし、企業からしても的外れな人材はこないという仕組みだ。

登録したての頃に各エージェントによばれ、面談をする。書類だけでは判断できない部分をエージェントが汲み取る作業。社交性・コミュニケーション力・雰囲気などは、日本と同じく着目されるポイントだろう。しかし、ここはタイ・バンコク、語学力を試される。

タイ人が登場。その後、簡単な自己紹介をしつつ、語学力のチェックが行われる。幸いなことにこの1年間遊びのために、必死で言葉を取得しようとしていたので、基本会話と読み書きは身に着けていた。

面談の結果、タイ語力の欄に「準ビジネスレベル」と記載された。実際より過大評価されていたと思うが、これは僕が密かにマウンティング野郎になれるストロングポイントだ。

豊富な選択肢に驚愕

1つのエージェントはすごく相性がよく、僕に合う求人を10社程度ピックアップ。当時は今後のためにタイ人と仕事をしようとしていたため、営業職をメインに依頼していた。今ならタイ人とかかわりの少ない仕事を選ぶと思うが・・・。

部材メーカー・食品関連・総合商社・・・業種は様々だ。エージェントいわく、そんなに簡単に受かるものじゃないから、何社も受けた方がいいとのことで4社ほど受けてみることにした。チョンブリ・ノンタブリ・バンコクなど、地域はバラバラ。距離感を測るため、バイクでの移動が多かったことも今となってはいい思い出だ。今ならば行くには乗らないと思うが・・・。

なかでもチョンブリーはひどく遠く、着いた達成感により、面接などどうでもよくなっていた。入室して面接が始まる頃には用意していた、とっておきの言葉たちは空の彼方へ消失。「とりあえず愛想笑いだ!」と言い聞かせ、自分を奮い立たせて面接に臨んだ。

面接もタイ人が出現すること以外は日本と変わらない。タイ人も日本人がしゃべれるなんて思っていないので、簡単な会話ができれば大概はOK。カラオケのルーティーントークができるなら問題ない気がする。調子に乗って汚い言葉をひけらかさないことだ。たまにナチュラルで汚い言葉を知らずに発して、タイ人が苦い顔している光景をみるので、そこら辺の分別はつくようにしておこう。

さあ、カラオケに行って言葉の素振りをしようじゃないか。

面接の結果

4社受けた内の3社からは早々に返事が来て、2社合格して1社は不合格だった。返事をもらってない1社が条件もよく、居住地から近かったため、待ち遠しかった記憶がある。最初に受かった2社が回答を欲しがっていた期日が迫っていたため、最後の1社は諦めようと決めた。

その旨をエージェントに伝える。エージェントは先方に確認の連絡を入れた。すると先方から「採用したい」との連絡があり、晴れて希望してたころに入社することに。前職に比べて収入は下がったものの、現地採用という目線からすれば、かなり良い方ではないかと思う。(あとあとボーナスの良さに驚く)

大手総合商社に入社したのだが、業界未経験でこの待遇は稀だ。いまさらながら、やめていなければ坦々とした平均ちょい上の人生の世界線にいただろう。

タイでの転職を恐れるな

とんでもない暴言を恐れずにいうなら、タイにいる日本人のろくでなし率は高い。どの企業もうすうすは気づいていると思うが、良い人材が枯渇している。そのため、あなたが普通の人間だとしたら高確率で転職は成功するだろう。あなたが云々というより、他がヤヴァい人たちなのだから恐れないでほしい。

たかだか1年目の何もない僕が、4社受けて3社に合格している。そんなことは採用担当者がボンクラか、求職者が青二才かしかありえないことだ。ただ、担保をかけるとしたら、在籍をしながら転職活動をするといい。VISA問題は外国人である以上、一生つきまとうことなのだから、それくらいOKだろう。

僕みたいに奥歯ガタガタさせながら転職するのは精神衛生上よくないから、リスクの少ない道を選ぼう。1つ言えることは、多少のタイ語力は身に着けておいた方が、想像以上にまともに会話できる人は少ないから選考を有利に進められる。タニヤ大学の卒業証書やバービヤ番長の一歩先を行こう。

あとはエージェントとの相性もポイントなので、いくつか登録してみよう。中には選考を進めるうえ支障がでるほど、レスポンスが遅いエージェントもいる。そうなると機会損失甚だしい。人の人生を左右しかねないエージェントだからこそ、企業以上に慎重に観察することをすすめる。

ちなみに今無職なので、再度エージェントに相談している。すでに職を失っている僕は人一倍スピード感に敏感だ。受けたい企業がいくつもあった。実際応募のお願いもしていた。しかし、メールの返事が何日も帰ってこない。電話に出ないだけならまだ許せるが、折り返しもない。こんなエージェントにあたってしまった。

どうにもならないので、同社の他のエージェントにメールを送信した。すると反応がなった方からすぐさま連絡が。「この求人は私の求人のため、窓口は私でお願いします」「状況により返事が遅くなることもございます」など、半ギレ気味な雰囲気を丁寧な口調で中和する始末だ。まず、返事は遅いというよりもらってない。文面から自覚があることもわかった。

こういうエージェントばっさりきってしまおう。ではでは!

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